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外国人採用のメリット・デメリット

こんにちは。

バンベージョブのただのです。

今回のテーマは外国人採用です。


現在の日本は人手不足が大きな課題となっていて、昨今、外国人労働者の需要が高まってきています。自社での採用を検討している企業も多いかと思いますが、採用経験がない企業は不安を抱えていることも多いのではないでしょうか。


この記事では、日本の現状を踏まえ、外国人採用におけるメリットやデメリットについて話していきます。




はじめに、人手不足とはどういったことを指すのか定義付けたいと思います。

人手不足とは、業務を行う上で必要な人材が集まらないことを指します。


現在日本における人手不足は年々増え続けています。

2022年7月には47.7%、2022年10月には51.1%、2023年1月には51.7%

もうすでに人手不足企業は全体で5割を超えています。

特に「旅館・ホテル」「飲食店」は約8割が

人手不足を感じていると過去最高水準に達しています。


【参考:人手不足に対する企業の動向調査(2023年1月)




人手不足を引き起こしている原因は何なのか。様々要因はあるかと思いますが、ここでは2点上げさせていただきます。




日本の人口は、平成20年(12808万人)をピークに減少し続けています。

年齢別の割合を見てみると平成9年には0~14歳が65歳以上を下回りその後減少し続け、平成27年には75歳以上よりも減少しています。





特に15~64歳の労働可能な人口は、平成7年(8726万人)をピークに減少を続け、平成30年にはピーク時期よりも1181万人減少しています。





【参考:統計局ホームページ/人口減少社会、少子高齢化 (stat.go.jp)



人口減少に伴い高齢化が進み、働く世代の人口が減ってきているため、企業は人手不足に陥り、人材獲得競争はどんどん激しくなっていきます。


仮に現状人手に困っていなくとも、次に待っているのは従業員の高齢化です。

若年層の人材獲得が出来なくなれば現在活躍している従業員はいずれ高齢化し、主力人材が退職を迎えると企業の生産力は低下してしまいます。




働き方改革の一環で、働き方の多様化を促進している企業も多いと思います。新型コロナウイルス蔓延を皮切りにテレワークを導入したり、時差出勤をする企業もありました。


主に働き方の多様化に向けた取り組みとしては、


・フレックスタイム制度

・テレワーク

・時差出勤

・短時間勤務

・副業制度

・時間や半日単位での有給休暇


このようなものが挙げられます。

ライフステージやライフスタイルに合わせた柔軟な働き方が世の中に浸透していくことはとても良いことである反面、課題となる部分もあります。


全ての企業の多様化が進んでいるわけではないため、中にはなかなか制度の定着ができず時間がかかってしまっていたり、そもそも企業方針や業務内容的に出来ない企業もあります。


昨今、賃金よりも福利厚生や仕事のしやすさ(働きやすさ)を重視している求職者も増えてきているため、このような制度・環境改善に大きなコストを割くことが難しい中小企業では、採用活動に苦戦が強いられることになってしまいます。




人手不足を感じている企業が全体で5割を超えている中、一部の業界ではさらに人手不足が著しく、人材が定着しない業界があります。


・旅館、ホテルといった宿泊業

需要は高いが、祝日や連休など繁忙期の休日が取りづらい。

労働時間が長く体力が求められる。


・飲食サービス業

慢性的な人手不足により、正社員よりもアルバイト・パートが多いが、若年層の人口減少により競争率が上がり採用がしにくくなっている。


・建設業

前提として体力が必要になるため、高齢従業員が働き続けることが難しい。

次世代の育成がポイントになるが、日給制を受け入れられず退職する若手も多い。




人手不足を補うための対応策はいくつかあります。


  人手不足の対応策

   

 ・福利厚生や人事制度の見直し

 ・学びなおしの実施や副業の許可

 ・業務の抜本的見直しやロボット、

  外部リソースの利用

 ・多様な人材の採用


対応策自体は様々あるものの、どれも実施や定着まである程度の時間がかかります。

中でも1番手っ取り早く取り組めるものが「多様な人材の採用」

性別・障害・国籍・セクシュアリティ・価値観・宗教・ライフスタイルなど、あらゆる人材を指す言葉として定着しつつあり、その1つに外国人採用があります。


外国人採用は人手不足解消の糸口のみならず、様々なメリットとデメリットが存在します。


ではどのようなものが挙げられるのか、今回はそれぞれご紹介していきます。




企業が外国人を採用するにあたって得られるメリットはどんなものがあるでしょうか。4つご紹介します。



メリット1:人手不足の解消


まず最初に考えられることとして人手不足の解消が挙げられます。外国人を採用の対象に加えることで求職者の母数が広がります。業界によっては人手不足が著しく、日本人の雇用が厳しくても海外まで間口を広げることで望む人材に出会える可能性が高まります。これは1番のメリットと言えるでしょう。



メリット2:優秀な若手人材の確保


日本に働きに来る外国人は比較的若い方が多いです。自国ではなく国外で働くことを選択していることもあってチャレンジ精神があり、学ぶ姿勢や就労意欲が強い傾向にあります。中小企業が苦戦しがちな若手の優秀人材を採用することができます。



メリット3:社内の活性化


グローバル人材が増えることで、互いの文化や価値観を共有する機会が増えます。おのずとコミュニケーションをとる機会が増えて社内が活性化されていくでしょう。日本人とは違った価値観や視点をもっているため、今まで気が付かなかったことや、疑問に思うことのなかったことに対して変化をもたらしてくれる存在にもなりえます。



メリット4:海外進出への足掛かり


もしも海外進出を検討している企業であれば、対象となる国の外国籍従業員が在籍していることはとても大きなメリットになります。日本人が0から学ばなくとも、すでに情勢や文化についての知見があり、言葉の壁も打破できます。




メリットがあればこそ、当然デメリットも存在します。外国人を受け入れるにあたって気を付けなければならないデメリットは何があるでしょうか。3つご紹介します。



デメリット1:宗教・文化・習慣の違い


宗教や文化、習慣などもすべて国によって違います。宗教によっては食べられない食べ物があったり、礼拝が必要だったりします。文化や習慣の違いに理解がないと、悪気がなくとも互いに不愉快な思いをして、思わぬところからトラブルになることもあります。事前にお互いの文化など把握しておく必要があるでしょう。



デメリット2:根気強いフォローが必要


日本人にとっては当たり前にわかっていることや簡単なことであっても、外国人にとっては困難なことがたくさんあります。引っ越したら何をするのか、仕事で困ったら誰に相談をするのか、受け入れるまでに細かなフォローが必要になるため定着まで日本人よりも時間がかかり、一緒に働く人たちの理解や協力が必要になります。また、受け入れにあたっての雇用に関する知識などが求められます。



デメリット3:コミュニケーションの壁


日本語能力(N1~N5)によってコミュニケーションのレベルが変わりますので、はじめは意思疎通がうまくとれずストレスを抱えることがあるでしょう。日本語を上達させることはもちろん、職場の規則・専門用語なども慣れるまで時間がかかります。日本語能力向上の手助けをしたり、察してくれるだろうと思わずに具体的な指示を出すなど、気を配ることで互いに理解を深めていく必要があります。




いかがでしたでしょうか。日本の人手不足の現状と、外国人雇用におけるメリットとデメリットをそれぞれご紹介させていただきました。


人手不足の解消や社内を活性化させるなど、外国人雇用によって得られるメリットがある反面、言葉や文化の違いなどから、互いに理解し合うまで時間がかかるというデメリットもあります。


受け入れをご検討の方はぜひ参考にしていただければと思います。




この記事の担当者:ただの


外国人職業紹介業務と登録支援機関業務を行っています。人事の経験から採用する側の立場や注意点などお伝えできればと思っています。犬が大好きで小型犬を飼っています。好きな映画監督はクリストファー・ノーラン、ジョーダン・ピール、アリ・アスター。好きな制作会社はA24。

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