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建設特定技能の業務区分の統合

バンベージョブのおつるです
2022年8月30日より建設特定技能の区分変更が行われました。
概要は以下の通りになります。

【現行制度】
1)業務区分が19区分と細分化されており、業務範囲が限定的

2)建設業に係る作業の中で特定技能に含まれないものがあり、該当専門工事業団体等から特定技能の対象に含めるよう要望あり

【見直し後】
1)業務区分を3区分に統合し、業務範囲を拡大


2)建設関係の技能実習職種を含む建設業に係る全ての作業を新区分に分類


3)特定技能外国人の安全性確保等の観点から、専門工事業団体と特定技能外国人受入事業実施法人の連携により訓練・各種研修を充実

と発表されました。
これらの中身、元々特定技能の申請に関わっていた方なら理解はできるとおもいますが、初めて目にする方だと何のことやらわからないと思います。
それぞれ順を追ってご説明します。


※参考資料:建設分野における外国人材の受入れ 国土交通省

元々は図01)のように19の区分に分かれておりました。

図01)現行業務区分から新区分


今後は3つの大きな区分「建築」「土木」「ライフライン・設備」になります。
この図01)だけでわかることは、19区分以外の電気工事、防水施工、塗装も対象になりましたってことです。
自分の会社は、どの区分になるの?って疑問ですね。
そこで図02)業務区分の読み替え表を見てください。

図02)業務区分の読み替え表




旧業務区分を理解されてる方はこちらをみるとしっくりくると思います。
旧区分が型枠施工の場合は、土木or建築どっちでも良いってことです。



旧業務区分がよくわからない場合は、図03)建設業許可対応表からみると良いでしょう。

図03)建設業許可対応表


https://www.mlit.go.jp/tochi_fudousan_kensetsugyo/content/001499406.pdf


とび・土工工事業の建設業許可をとっている企業であれば、土木or建築の区分に該当するということです。
建設業許可をたくさん持っている企業が有利になります。

企業がどの建設業許可をとっているか?

国土交通省の建設業業者検索システムがございますのでそちらから検索いただけると良いです。

http://etsuran.mlit.go.jp/TAKKEN/kensetuKensaku.do


参考資料:

建設分野の特定技能に係る業務区分の再編について

制度改正に係る業務区分の読み替えについて

業務区分と建設業許可工事業との対応関係について

業務区分の3分類は

”「作業の性質をもとにした分類」であり、作業現場の種類による分類ではない”

とあります。

図04)業務区分と従事できる工事業の考え方 の【参考1】業務区分のイメージをご覧ください。

図04)業務区分と従事できる工事業の考え方 


3分類はざっくりした分類であるということでその現場作業に特化するという意味ではありません。

【参考2】各在留資格で実施できる工事範囲を見ていただくと、建設業許可をきちんととっていれば、色々な作業ができるようになったということ


例えば土木の特定技能を取得している外国人には、技能実習等で経験している職種以外の作業に従事させることが可能となります。


参考資料:

建設分野の特定技能に係る業務区分の再編について

図05)業務区分の統合を踏まえた、同等の技能を有する日本人と同等以上の報酬であることの考え方 で記載している内容は

外国人と同じ作業に従事する日本人と同等以上の報酬であること ということ

外国人だからといって報酬を下げてはいけないということで、これは他の特定技能と同じです。

図05)業務区分の統合を踏まえた、同等の技能を有する日本人と同等以上の報酬であることの考え方


下段の「資格取得や条件達成時の追加手当等による差異」では

誰もが納得する技能で追加手当等を定めること。

要は不公平感にならないことですね。

結論として報酬に関しては誰もが納得するようにすることです。


図06)新区分における在留資格申請の考え方 では

旧区分からの申請と新区分からの申請について記載しています。

ここで言えることは、新制度になったからといってマイナスになることはありません。

図06)新区分における在留資格申請の考え方


旧制度で「とび区分」の特定技能外国人は、自動で新区分「土木区分」「建築区分」の両区分を付与されます。

旧区分で申請中(技能実習ルート、技能検定保有者ルート、旧試験ルート)も同様です。


新区分で申請の場合も選択肢が広がります

区分をまたがって申請することも可能です

区分をまたがった場合、無試験で区分の変更が可能です

→ ただ区分を変更する場合、国交相の受け入れ計画認定の変更と入管の届出、在留資格変更申請が必要となります。

届出を怠るとペナルティがありますのでご注意ください。

技能実習2号からの移行は、建設関係22職種33作業と塗装2作業(建築塗装、鋼橋塗装)、溶接2作業(手溶接、半自動溶接)すべて移行が可能となりました。


技能実習2号で修了した職種と異なる職種の特定技能に移行する場合は、従事しようとする業務区分の技能試験(特定技能1号評価試験又は技能検定3級の試験)に合格が必要となるので注意です。


詳細は下記リンクより参考資料を参照ください。


https://www.mlit.go.jp/tochi_fudousan_kensetsugyo/content/001499400.pdf


参考資料:業務区分と合格が必要な試験の対応関係、修了した技能実習等との対応関係については運用要領(ガイドライン)別表6-1

区分変更以外の注意点は

・月給制にすること

・建設キャリアアップシステムへの加入

・JACの加入(正会員である建設業団体の会員か、JACの賛助会員)

になります。


※参考資料:建設分野における外国人材の受入れ 国土交通省

この記事の担当者:おつる


Webライター歴1年で外国人職業紹介マッチングサイト「バンベージョブ」でコラムを書いており、サイトの運営責任者も兼ねています。
ラーメン二郎が好きです。

マルエツのハンバーグが好きです。

好きな作家は山崎豊子と池井戸潤、司馬遼太郎です。

好きな漫画は「島耕作シリーズ」「黄昏流星群」

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