求人票作成のポイント
目次
1.外国人に職業紹介をする事業
バンベージョブのおつるです
「私は外国人の方に弊社顧客を紹介する事業を行っています」
とお話しします。
以前だと「お客様に外国人材を紹介します」とお話ししておりました。
すると、「人材派遣?」と間違えられたり、心無い方だと「人身売買してるの?」などと揶揄されることが多くいいことがないのです。
職業紹介業界でのあるあるなのだと思います
一般的には外国人の方を抱えているわけではなく、
お客様から求人票をいただくところから始めます。
求人票 → 募集 → 面接
いただいた求人票を外国人の方にしっかりと見ていただきますので求人票は具体的にわかりやすく作る必要があります。
ターゲット(外国人)に正しく理解してもらうとともに、自社が外国人採用を積極的に行なっていることがわかるように書き方や表現を工夫することが重要です。
求人票を作る上で大事なポイントをご紹介します。
※参考資料「外国人材と働くためのハンドブック〜採用から定着まで〜」
2.簡単な日本語でわかりやすく記載
求人票は外国人材に理解してもらわなければなりません。
様々な情報を詰め込みすぎると、どうしても文字ばかりの読みたくなくなるような求人票になってしまいます。
ただでさえ日本語は、漢字、ひらがな、カタカナと多岐に渡りとても難しいです。
外国人材が理解しやすいように、難しい漢字や複雑な文章を避け、ルビをふったり簡潔な表現にするなど、やさしい日本語で記載することが重要です。
3.事業内容・仕事内容
外国人材が事業内容をイメージできるよう、具体的に記載しましょう。
企業のホームページがあれば、URLを貼り付けるのも良いですが、
企業のホームページは会社の良い部分のみしか記載していないイメージがありますし、事業内容をイメージがしにくいところもあります。
お仕事内容に関しては、「部門の役割」「担当する業務内容」「レポートライン(指揮命令系統)」などできるだけ詳細に記載しましょう。
「営業」「現場作業」などの一般的で曖昧な表現は避けましょう。
求人票では文字しか表現ができませんので、簡潔に記載しましょう。
写真や動画を別途活用するのもいいでしょう。
YouTubeやTikTokなどの無料ツールを使い、企業だけでなく個人も表現することで感情移入しやすくなります
4.応募要件
仕事に必要な能力と応募要件が合致しているか確認しましょう。
また、求める日本語能力については、具体的な業務内容とともに記載しましょう。
そうすることで外国人材は自分がこの求人に応募できるか判断しやすくなります。
即戦力人材を求める場合は、具体的な必要経験と年数を明示しましょう。
名前の知られている企業であれば、即戦力人材が集まりやすいですが、なかなかそうでないのが実情です。
RPG(ロールプレイングゲーム)のように育てるということも必要です。
企業に入って学ぶことも多いのです。
必要経験を欲張ると集まりにくくなります。
その辺りをよく検討して応募要件を記載すると良いでしょう。
5.在留資格
外国人材の在留資格の多くは、就労制限があります。
在留資格についての理解とどんな在留資格の方が必要か?記載しましょう。
「技術・人文知識・国際業務」の場合は、学んできた学問や就労経験などが考慮されます。
「特定技能1号」の場合は、本人の資格だけでなく、企業の業種や職務なども在留資格取得に必要となります。
関係省庁の制度や要件も満たす必要があります。
その辺りの制度や要件を採用担当者が理解する必要がありますが、なかなか難しい内容になりますので、行政書士や外国人雇用コンサルタントなどからアドバイスもらうのも良いでしょう。
6.勤務時間・休日休暇
残業の有無や休日休暇制度なども具体的に記載しましょう。
残業代のトラブルは一番多いです。
1日8時間超、週40時間超は残業となります。
残業の場合割増賃金が発生します。
移動時間などは残業が発生するか?具体的に表記が必要です。
深夜や休日出勤も割増が発生します。
土曜日出勤の場合割増があるか?その辺りも具体的に記載しましょう。
年間休日も必要な日数を満たしている必要があります。
必要な年間休日日数=(1日の所定労働時間×7日-40時間)÷(1日の所定労働時間×7日)×365日
会社カレンダーがあればそちらも添付すると良いでしょう。
有給休暇は母国に一時帰国する外国人にとって重要となります。
有給休暇もきちんと記載しましょう。
7.給与・賞与・昇給
月給だけでなく賞与も記載するようにしましょう。
また、1年目のモデル年収額を記載すると良いでしょう。
毎月の給与や手当、社会保険、雇用保険や税金天引き後にいくら残るか?具体的にしましょう。
賞与や昇給について「業績による」「個人の能力による」
これって当たり前のことです。
具体的なキャリアアップを示すことも必要です。
どのような資格、能力で昇級するのか?
きちんとした基準を定めると良いでしょう。
8.福利厚生
福利厚生に魅力を感じる外国人材も多くいます。
社風や職場環境を知ってもらうきっかけになりますので、詳しく記載しましょう。
社宅や住宅手当、家賃補助に関しては次の項で説明します。
外国人は旧正月や記念日、家族、恋人への配慮があるかどうかが大切なポイントになります。
例)
ランチミーティング支給、家族・恋人などの記念日17時帰宅、アニバーサリー休暇など
福利厚生で会社の魅力を伝えましょう
9.社宅・住宅手当・家賃補助
日本に家族がいない外国人にとって住まいは重要なポイントです。
転職の場合、以前の会社の寮に住んでいることがほとんどなので、お住まいにどれだけ補助があるか?一番知りたいところです。
賃貸物件探しもいまだに外国人を嫌がるオーナーや、保証人探しなど外国人にとって立ちはだかる壁がありますのでその辺りのサポートも必要です。
10.家電・家具・日用品
生活に必要な家電や家具なども、日本に来るのが初めての外国人や寮に入っていた外国人は持っていないことが多いです。
家具や家電付きの賃貸物件は高くなってしまいます。
外国人を受け入れるにあたって生活に必要なサポートも検討しましょう。
11.その他
外国人社員が既にいる場合は、その旨を明記すると良いでしょう。
外国人材の応募者にとって、外国人社員がいるというだけで、安心材料となることがあります。
この記事の担当者:おつる
Webライター歴1年で外国人職業紹介マッチングサイト「バンベージョブ」でコラムを書いており、サイトの運営責任者も兼ねています。
ラーメン二郎が好きです。
マルエツのハンバーグが好きです。
好きな作家は山崎豊子と池井戸潤、司馬遼太郎です。
好きな漫画は「島耕作シリーズ」「黄昏流星群」